「転職回数が多すぎて退職理由に説得力がない…」
「これまでに転職5回以上、おまけに早期退職してるから…人間関係や厳しい労働環境が退職の理由だけど何て伝えたらいいの??」
管理人もこれまでに20代で4回、30代で1回の転職を経験しています。一般的に20代は3回、30代は5回以上で転職が多いなという印象を与えるようです。
転職回数が多いと、面接で必ず「転職回数が多いのはなぜですか?」という質問をされます。定番の質問ですが、退職理由がネガティブな場合、人によっては答えにくい質問です。
私自身、これまでに転職を5回経験しているので「転職回数が多い」ことに対して、コンプレックスに感じていました。「転職回数が多いのはなぜですか?」の質問に対しても、自信を持って回答できないこともありました。
ただ、この質問は、正しく答えることができれば怖い質問ではありません!逆を言えば、正しく答えないと不採用になる確率が高くなると最も重要なポイントになります。転職回数が多いことが悪い印象になる場合はありますが、ポイントを押さえれば面接官をしっかり納得させることが可能です。
今回は、転職回数が多いことが不利にならない、転職回数が多い理由・退職理由のポジティブな伝え方をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
本記事の目次
「転職回数が多い理由」を聞く面接官の意図
まずは、面接官が「転職回数が多いのはなぜですか?」と聞く意図を理解しておきましょう。
「入社してすぐに辞めてしまわないか」を知りたい
企業側からすると、転職回数が多い=自社に入社してもすぐ辞めてしまうのでは?と不安に感じてしまいます。
率直に言ってしまえば「これまでかけてきた採用コスト・育成にかかるコストを回収しなければいけないのにすぐに辞められては回収ができない」ということを不安に思っています。会社としては、採用にかけた経費がすべて無駄になってしまうリスクを回避したいわけです。
会社からしたら当たり前の不安ですよ〜
さらに、その人が退職することで、現場の業務が回らなくなり残された社員の業務が増え、それが新たな退職を生むリスクにもなりますし、人員不足によって新たなビジネスチャンスを逃してしまう可能性もあります。
このリスクを軽減するために、転職回数が多い人に対して「転職回数が多いのはなぜですか?」と質問をするのです。
「他責傾向が強い人なのではないか」を確認したい
転職回数が多い人に対して「他責傾向が強く成果を挙げにくい人なのではないか」と思われている可能性も高いです。
他責傾向が強いと、自分で何かを改善したり検証したりということが出来ず「自分に何か問題があったのではないか?」という視点で考えられない人だと認識されてしまいます。一般的にこのようなタイプな人は成果を挙げにくいため、成果を出せない人=コストを回収できない人と思われてしまうわけです。
転職回数が多い理由・退職理由を伝えるときのポイント
面接官は、転職が多い人に対して上記のような不安を抱きます。この事を踏まえて、転職が多い理由と退職理由を伝える時のポイントを説明します。
まずは、この2つのポイントを押さえて考えましょう。
長く勤める心構えが出来ていることを根拠を添えて伝える
一般的に企業側は「長く働いてもらいたい」と考えています。
「転職回数が多いのはなぜですか?」や「転職回数が多いようですが、○○社を辞めたのはなぜですか?」と1社ずつ、退職理由を確認してくることもあります。
転職回数が多くても、自身のキャリアプランを考えて転職を手段としてきたなら、その自分の考えをポジティブにきちんと伝えましょう。また、その根拠を添えることも重要なポイントになります。「今後は長く勤務できる」という信頼できる根拠を添えることで、転職回数の多さはある程度カバーすることが出来ます。
面接官によっては少し厳しく質問してくる可能性もありますが、きちんと回答を準備して、焦らずに落ち着いて自分の考えを伝えましょう!
「自分の責任である」という姿勢をみせる
転職理由を伝えるときは、どうしても会社のせいや家庭環境のせいなど、他責にしがちです。しかし、面接官は「他責傾向が強い人ではないか」をしっかりチェックしています。
退職理由に一貫性がなかったり、早期退職を繰り返しているなど、自分でも「行き当たりばったりだな…」と感じてしまう場合は、正直に「自分の失敗」として認めてしまいましょう。反省した上で「これが最後と決意している」ということを伝えることが大事です。
転職回数が多い理由・退職理由のポジティブ変換方法
具体的にどう伝えるのがいいのでしょうか。退職理由はネガティブなことが殆どです。ただ、正直に伝えることは大事なのですが、それをそのまま本音で伝えてしまうのは絶対にNGです。
退職理由の伝え方を間違えると一瞬で不採用にされてしまいます。
退職を伝える時は、必ずポジティブに変換して伝えましょう。「言い換え」をすることが大事になります。ポジティブに感じる「退職理由の伝え方」をご紹介します!
【人間関係】が理由の場合
人間関係が悪かったことが原因で退職をいたしました。
現在の職場では、社員は個人のノルマがあり成果に固執していました。そのため、協力体制を取ることが難しい環境でした。この経験からチームの結束が強く協力しやすい環境で個人の力を活かしてみたいと思い、退職を決意しました。
人間関係のもつれは、どこの会社でも多少なりともあります。そのため、今までの会社で人間関係を理由に辞めてきた人は、その会社の人間関係が特別に悪かったわけではなく、自分の捉え方や自分の周囲との関わり方に問題があることがあります。
基本的に、人間関係を退職理由に挙げるのは危険ですが、「チームワークを重視したい!」という考え方に至ったという方向で伝えてみましょう。
【労働環境】が理由の場合
残業が多く、仕事がハードだったことで体調を崩し、退職して療養しておりました。しかし、今は完治し勤務にも問題ありません。
現在の職場では、残業が当たり前の社風があり、ダラダラと時間を使い働くこと多く、月の残業時間が50時間を超えておりました。この経験からダラダラと仕事をするのではなく効率よく働いた上で結果を出していきたいと考え、退職を決意しました。
「仕事がハード」と抽象的な表現では、面接官が「うちも結構ハードだけど大丈夫?」と疑問に思ってしまう可能性があります。具体的にどれくらいの残業があり、どの程度の労働環境だったのかを示すことが大切です。
また、精神疾患的ことを理由とするのは、極力避けるようにしたほうが無難です。自分で「完治した」という主張してもそれは主観でしかなく、面接官の不安を払拭できないため、もし療養を伝えるのであれば、「主治医からも復職に問題はないと診断されています」などの客観的に大丈夫だと思ってもらえる根拠を用意しておきましょう。
【仕事内容】が理由の場合
事前に聞いていたことと実際の仕事内容の不一致があり、そこに疑問を感じ退職いたしました。
現在の職場では、主に商品の広告・プロモーションチームのリーダーとして、戦略立案・実行において四期連続で目標を超える成果を挙げてきました。今後は、関連ブランド全体のプロモーションを統括するなどより広い裁量をもって業務に取り組みたく、上位の役職への昇進を希望していましたが、現在の職場では、昇格・昇進は年次順ということで難しい状況があります。。この経験から成果に応じた評価と昇進機会を得られる企業でより広い裁量を持って働きたいと考え、退職を決意しました。
実際、求人票に記載されている情報と仕事内容や労働条件が違うということもあり得ます。ただ、「求人票と違うから辞めたい」とそのまま伝えると「事前の企業研究が足りなかったのでは?今の職場で話ができれば改善する可能性もあったのでは?」と思われてしまう可能性もあります。
不本意の仕事内容であったしても、経験したことで「この仕事を通じてさらにやりたいことが見つかった」というキャリアアップに繋げたい意図を伝えるようにしましょう。
そのまま伝えてもOKな退職理由
例えば、以下のような退職理由であれば、そのまま回答してもマイナスな印象にはならない可能性が高いです。
- キャリアアップ
- 引っ越し
- 会社の業績悪化
- パワハラ・セクハラ
もちろん、それぞれに伝え方には少し工夫が必要ですが、そもそもが「前向き」な理由だったり「不可抗力」で自分ではどうしようもない理由であった場合は、正直に伝えてもマイナスな印象にはならないでしょう。
転職が多いのはなぜですか?に対する回答
この質問に対する回答としては、上記のようにポジティブに変換して、ある程度正直に伝えていることと自分に何が足りなかったかという分析と反省を述べることが大事になります。面接官の不安を払拭し、退職理由にしっかり納得感を持たせることを意識しましょう。その上で可能性を感じさせ「今回は反省を踏まえて、やりたい仕事に応募した」と述べていることでも良い印象になります!
最初の転職は収入アップのためでしたが、収入だけを重視していたため、やりたい仕事とのズレがありマッチせずに退職しました。次の転職はマーケティング職ということで入社しましたが、実際は営業の仕事を担当していたため、会社側と話し合ったのですが、状況が変わらないと判断し、退職いたしました。
自己分析や自身のキャリアについての考えが浅く、また企業研究も甘くて安易に会社選びをしてしまったと、深く反省しております。そのため、今回を最後の転職と考えて、やりたい仕事と自分に今できることをしっかり自己分析して、慎重に応募先を探した結果、御社でぜひ働きたいと思い応募させていただきました。
まとめ
実際に、退職理由には、さまざまな理由があり自分が原因で悪いことばかりではありません。ただ、伝え方次第で印象を大きく分ける要因になります。
私自身、転職を5回経験しているので「転職回数が多い」ことに関して、コンプレックスに感じているところがありました。ですが、転職活動自体に苦労した経験が自身のキャリアにしっかりと向き合っていると思ってみてください!そう思って自信を持ってポジティブに答えてみてください!
なぜその選択をしたのかを語ることができれば、転職回数が多いことも決してマイナスにはなりません。企業側としても、安心して仕事を任せられる人材であることがわかれば、しっかりと応募者の能力や人間性を評価して採用を決めてくれます。
企業側の目線にも立ち、事前にしっかり回答を準備して自信を持って面接に臨みましょう!